最近少しずつお客様が増えてきました。
それは様々な要因が重なった結果だと思いますが、大変有難いことです。
お一人で静かに飲まれている方、複数人で楽しく時間を過ごされている方、当店を利用する理由は皆違えど、この店を必要として来てくださる方の為に私は全力を尽くします。
昨日はエスパルスの試合が14時からだったので、私は8時に出勤して仕込みをしました。
試合の結果はさておき(悲)、試合後すぐに一般のお客様が来られ、そこからお客様は絶え間ることなく閉店時間までがむしゃらで働き続けました。
閉店後脳と身体は悲鳴をあげていましたが、一日を振り返って私はとても充実した幸せな気持ちになることができました。
それは3月以降味わうことが無かった、必要とされる喜びです。
このコロナ過に私たちは、特に東京の都心部の飲食店は“いらない子”扱いをされ続けました。
がらんとしたお店 暇を持て余すスタッフたち 途方に暮れる毎日
TVのインタビューでとある飲食店の方が
『一番辛いのは世間から必要とされていないこと』
と答えていたのを観て、その心中を察するあまり泣いてしまったこともあります。
朝から晩まで働いて、休日も考え事と心配事だらけで頭は休まらず、きちんと税金も納めて、お天道様の下を後ろ指差されることも無く歩ける仕事を努めてきた結果がこれかと。
今まで生きてきてこれほど深い虚無感に襲われたことはありません。
その苦悩と落胆に苛まれた極寒の日々がようやく終わろうとしている春の萌芽を感じました。
これから先まだどうなるかは分かりません。冬になったらまたいらない子になるかも知れません。
ですが、当店を必要としてくださっている方が誰か一人でもいらっしゃるのならば、どんなことがあろうとも私は今の仕事を貫き通したいと思います。
今日も素敵な出会い、新しい発見がありますように。
皆様のご来店をお待ちしております。