先日紹介した“おがわ”から歩いて7~8分のところにある「水野商店」は私が最も応援しているお店です。
創業はなんと大正3年!(1914年)で、100年以上も続く静岡おでんの老舗中の老舗なのです。
この味のある看板が目印です。
店内はやっぱり芸能人のサインが沢山飾ってあります。
“おがわ”もそうですが壁一面に色々と貼るのがおでん屋の美学だと思います。
100年以上継ぎ足されている出汁。
歴史の重みを感じます。
私が訪れたのは午後も遅い時間だったので鍋におでんはあまり残っていませんでした。
そこで白焼き、こんにゃく、厚揚げ、ソーセージ、鶏皮、黒はんぺんをチョイスします。
水野商店の最大の特徴は「鶏皮」にあると思います。
この鶏皮は本当に絶品で、世の中の森羅万象全てを現しているといっても過言ではありません。
「この鶏皮を食べるために生きてて良かった…」
あと水野商店には「コアップガラナ」という珍しい飲み物があります。
ジャンキーなテイストが静岡おでんにはピッタリなのでこちらも欠かせません。
東京だとホッピービバレッジが販売しています。
水野商店の最大の商品、魅力はこちらのお母さんです。
とても気さくな方で、いつもとても心温まる対応をしてくださります。
私は何度通っても覚えてもらえませんが(笑)いつも『昔の静岡はね…』とか『この店はもともとね…』等々、興味深い話が続きます。激動の昭和を乗り切り平成の平和を噛み締める生ける伝説のお話は全てに筋と説得力があり、深い尊敬の念を感じずにはいられません。
『100年続いたこのお店も、もう跡継ぎもいないし私もいつまでやれるか分からないからねぇ…』
と溜息をつくお母さん。何とかしたいと思うのはきっと私だけではないでしょう。
80を超えるお年にも関わらず元気におでんを作るお母さんの背中に、いつも活力を頂きます。
お会計は串の数で精算します。
細い手でそろばんを弾くお母さん。年季と哀愁を感じます。
合計830円でした。安すぎです。
静岡おでん最古のお店とも言われている水野商店。
いつまでもいつまでも続いて欲しいと強く願います。
【水野商店】
静岡県静岡市葵区本通2-2-17
静岡駅から徒歩15分くらい